2011年6月26日 児島ボート

豪快捲り 瓜生の強さ光った

圧倒的格上 存在感示した

1マークでは見事に捲ってみせた瓜生

東日本大震災被災地支援競走の第21回大会。当時は『やまと卒』と呼ばれる90期以降の世代が、SGで頭角を現してきた頃だった。

前年の10年には山口剛、石野貴之、岡崎恭裕がSG初制覇。毒島誠、篠崎元志らがSGデビューを果たした。また、直前のオールスターで峰竜太がSG初優出。新田雄史もG1を勝ち、SGの常連になっていた。次は誰がSGを勝つのか? 記者たちも出張先の居酒屋で熱く議論したものだ。

この大会は梅雨後半の蒸し暑さに各選手が苦しみ、主役なき混戦となった。首位は日替わり。予選首位の田村隆信も準優で敗れて、優勝戦1号艇は予選3位から準優10Rを逃げた平本真之が獲得した。

やまと卒の新しいSG覇者誕生かに沸く報道陣とは対照的に、ファンは冷静だった。1番人気に推されたのは、6人中ただ1人のSG覇者だった2号艇瓜生。現在は平本、平尾がSG2冠、佐々木もSG覇者で、今この6人で優勝戦が行われれば平本の1番人気が予想されるが、当時はSG3冠の瓜生が圧倒的格上だった。実際に、スタートでタメすぎた平本を2コースから豪快に捲って優勝。4回目のSG優勝を果たした。

瓜生はこの年SG2V。翌12、13年にも一つずつ勝つなど量産ペースに入る。11年3V、13年2Vの池田浩二とともに、東日本大震災後の数年を『瓜生・池田時代』と称するメディアもあったほどだ。やまと卒世代も黙っていない。石野のほか、桐生順平らが加わって厚みを増した『ニュージェネレーション軍団』の活躍もあって戦国時代へ。枠なり全盛の最近10年のSGで、1号艇が1番人気にならなかったSGは、ここと翌12年の戸田クラシック(Vは1号艇の馬袋義則)くらいか。何より、1番人気に応えた瓜生の強さが光るシリーズでもあった。

 

<スポニチボート記者・金田拓朗>