2005年6月26日 下関ボート

山本 波乱の特大カド捲り

今村&松井2強撃破〝ヤマコー節〟サク裂

決勝の1周2マークを先頭で回る山本浩次(手前)

すべてが関係者の青写真通りに進んだ。前評判は今村豊と松井繁の2強。当地周年4Vの地元今村はもちろん、松井は下関G13連勝中と大得意水面だった。そんな2人が優勝戦1、2号艇なのだから。中でも1号艇の松井で優勝は決まりのムード。「エンジンは負けへんよ」と言うのなら、もはや逆らいようがない。

“予定調和”は最後の最後に崩れた。結論から言えば優勝戦は3連単6万390円の波乱。4号艇の山本浩次がカド捲りで制した。松井と今村に何が起きた?

本番は3号艇の仲口博崇がピット離れで遅れた。これが勝負の分かれ目。6号艇の江口晃生も前付けにくる。外に出たくない仲口はすぐに3コース確保へと動いた。呼応するように松井、今村も舟を向ける。大時計はまだのんびりしたままだ。江口は回り直したものの、好枠3人のボートは前へ前へ…。進入はスロー、ダッシュが離れた3対3。山本は大カド、いや“特大カド”だ。これでスタートを行かねば男がすたる。トップタイのスタートから、一撃で内艇を撃破した。6年ぶりのSGタイトルだ。

ひと息入れた後の共同会見がまた最高だった。「6年前の方がうれしかった」「普通の1着より少しうれしい」。“ヤマコー節”に会見場は笑いに包まれる。きわめつけはグランプリの話を振られた時。「オーシャンカップを走れませんからね」。この優勝でオーシャン、メモリアルの優先出走権は手に入れたのに!! つかみどころのない受け答え。こういう、ひょうひょうとしたタイプが、とんでもない大仕事をするわけか。

大団円と思われたレースが、大どんでん返しになった。本紙予想担当で(1)(2)を激推しのボクはぼうぜん。意外性の男が一瞬で主役を奪った。ボートレースに絶対はない。これ以降、ボクの舟券は穴狙いにシフトした。

<スポニチボート記者・出口大輔>